坐骨神経痛の原因は“神経の圧迫”だけじゃない?腰の末梢神経周辺の“炎症”が鍵だった!

坐骨神経痛の本当の原因とは?「神経の圧迫」だけではない!

腰から足にかけて広がる激しい痛みやしびれを引き起こす「坐骨神経痛」。多くの人が「椎間板ヘルニアなどで神経が圧迫されているから痛い」と思いがちですが、実はそれだけでは説明がつかないケースが数多くあります

近年の研究では、坐骨神経痛の痛みの根本原因として「神経の周辺で起こる炎症」の存在が注目されており、単なる“神経圧迫説”に疑問が投げかけられています。

坐骨神経痛とは?基本的な症状と神経経路

坐骨神経痛は、腰からお尻、太もも、ふくらはぎ、そして足の裏まで広がる痛みやしびれが主な症状です。坐骨神経は人体で最も太く長い末梢神経であり、障害を受けると広範囲に痛みを及ぼします。末梢神経とは、背骨から出たその先の神経のことです(中枢神経は脳と脊髄)。

一般的な原因として知られているもの

  • 椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 梨状筋症候群

これらはいずれも神経を物理的に圧迫・狭窄する病態ですが、「画像検査では明らかな圧迫がないのに、強い痛みがある」といった例も少なくありません。

神経圧迫だけじゃない!「炎症」による神経刺激が重要

最近の医療研究では、「神経の圧迫だけでは神経痛は発生しない」「むしろ炎症が神経を刺激して痛みを発生させる」というメカニズムが重視され始めています。

具体的には以下のようなことがわかっています:

  • 炎症性サイトカイン(TNF-αやIL-6など)が神経の感受性を高める
  • 神経周囲の血管が拡張し、マクロファージなどの免疫細胞が浸潤(周りに広がる現象)
  • 神経そのものが腫れたり、痛み物質が分泌されたりすることで強い痛みが発生

このようなプロセスは、「神経の通り道が多少狭くても、炎症がなければ痛みは出ない」という事実を裏付けるものです。

研究データも豊富に

実際に、京都大学などの研究では、動物モデルを使って坐骨神経周囲に炎症を起こしたところ、神経のまわりで血管の拡張や炎症細胞の集積が確認され、痛みが誘発されたと報告されています。

また、NCBIのレビュー(StatPearls, 2023)でも、「炎症による神経刺激は、坐骨神経痛の痛みの主因である可能性が高い」と明記されています。

他にも1995年にVolvo臨床科学賞を受賞した研究論文があります。論文では、健常者の76%にも椎間板ヘルニアなどの椎間板変性が見つかり、椎間板ヘルニアが必ずしも痛みの原因ではないとされました。また、仕事ストレス、不安・抑うつ・家庭環境など心理社会的因子も、症状の有無を判別するのに有効だったとしています。

では、どう対処するべきか?治療は「炎症のコントロール」

坐骨神経痛の治療といえば、整形外科での牽引やコルセット、リハビリなどが一般的ですが、炎症が関与している場合は、その炎症を抑える治療が必要になります。

炎症をターゲットにした主な治療法

病院での治療を行う場合

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用
  • 神経根ブロック注射(局所麻酔+ステロイド)
  • 温熱療法や物理療法による血流改善

整体やカイロプラクティックの施術

  • 炎症が起きている場所に負荷がかからないように全身のバランスを調整
  • 筋肉のストレッチやマッサージによる血流改善

さらに、生活習慣の見直しや栄養、ストレス管理も炎症のコントロールには重要です。

早期改善・再発防止には?「慢性炎症体質」を見直そう

坐骨神経痛を繰り返す人の多くに共通しているのが、「体内の慢性炎症傾向」です。これは食事や腸内環境に深く関係しており、根本改善には身体全体の抗炎症状態の強化が必要です。以下は、炎症体質だけでなく、腸内環境の改善にも効果です。

具体的には:

避けた方が良い食品

【トランス脂肪酸】
トランス脂肪酸はLDLコレステロールを増加させ、心血管系の病気のリスクを高めます。また、体内の炎症を促進します。

【精製された砂糖】
肥満、虫歯、うつ病、認知症、頻尿、依存性が高い(報酬系の異常)、ミネラル不足、血糖値の上昇など、様々な悪影響があります。また、体内の炎症を促進します。

【グリセミック指数(GI値)の高い食品】
GI値の高い食品は、血糖値の急上昇を引き起こす。※食べる前に、タンパク質や食物繊維を食べることで、上昇率を減らすことが出来る。

【オメガ6脂肪酸】
オメガ6とオメガ3のバランスが重要。オメガ6:オメガ3=4:1の割合で取るようにします。日本人は10:1と圧倒的にオメガ6の接種が多いため、控えるようにしましょう。

【グルテン】
グルテンは体内で炎症を引き越し、その結果、細胞の回復を阻害します。怪我が治りにくくしたり、腸の状態を悪くしたり、免疫機能の異常を起こしたり、様々な問題を引き起こします。

【乳製品】
アレルギーや乳糖不耐症による下痢や腹痛を引き起こしやすい。

【高温で調理された食品】
高温で調理されたものは炎症性副産物が生産される。

積極的に取り入れたい食品

【発酵食品】
腸内細菌を増やし、ホルモンの生産や免疫機能の向上につながる。多様性が重要なので、同じものばかりでなく、様々な種類の発酵食品を摂ることが大事。

【オメガ3脂肪酸】
DHAやEPAなど、体内で合成することが出来ない脂肪酸。脳の働きにも重要。オメガ6とオメガ3のバランスが大事。

【牧草を餌にした動物性のタンパクや脂肪(グラスフェッド)】
高たんぱく、低脂肪。オメガ3の割合が高い。

【濃い緑の野菜】
食物繊維が多く、抗酸化作用を持つ。腸内細菌の餌になる。多様性が重要なので、同じものばかりでなく、様々な種類の野菜を摂ることが大事。

【ポリフェノール】
抗酸化作用のあるポリフェノールが多い。

【スパイス】
抗炎症性作用を持つものが多い。

【まとめ】坐骨神経痛=炎症の視点を忘れずに

坐骨神経痛の原因が「神経の圧迫」だけではなく、「神経のまわりの炎症」によっても引き起こされることが、数多くの研究からわかってきました。

今までは見落とされがちだったこの“炎症性メカニズム”に注目することで、より効果的な治療と予防が可能になります。症状がなかなか改善しない方は、ぜひこの観点から取り組んでみてください。

中央林間カイロプラクティックオフィスでは、炎症部位に負担がかからないように、体全体のバランスを調整し、栄養のアドバイスも行っています。

関連リンク・参考文献

この記事を書いた人

中央林間カイロプラクティックオフィス 興津 尚之

カイロプラクター

【資格・所属】
日本カイロプラクティック徒手医学会 正会員
マニュアルメディスン研究会 正会員
公益財団法人 日本スポーツ協会 認定スポーツプログラマー
Bachelor of Engineering(工学)

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臨床経験は17年以上。空手・ソシアルダンス・ラグビーの競技大会での選手のサポート経験あり。一般の方から、プロスポーツ選手に対する施術経験あり。


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